季節の一枚

最近の撮影より(増刊編)


初夏到来
初夏到来 《令和元年5月上旬》
ニコンミラーレスカメラZ7への機種変更に伴う臨時増刊第二段。
改元十連休直前の注文で、連休明けと思っていた商品到着が、幸運にも連休中に届きました。 只、購入費用捻出もあって、望遠系以外のレンズは全て処分せざるを得なくなり、動機の大きな要因でもあるお目当ての超広角ズーム(14-30mm f/4)も大人気品薄の様で、暫くは撮影対象が限られてしまいそうなのが現状です。
事前編
カメラの第一印象は、相当小さいけれど案外軽くないかな?
これは多分見た目の影響と、組み合わせるレンズが重い為だと思いますが、FTZ(マウントアダプター)+ 70-200mm f/2.8 での重量バランスは、さすがに今一つ。 小型軽量のZマウントレンズとの組み合わせで真価を発揮するのでしょう。
操作感は、今迄レフレックス機でもライブビュー主体の撮影だったし、散々ガイド本や説明書で“予習”もしていた為、それ程違和感は無いと思いきや、設定初日は案外違いが多く戸惑いました。 翌日にかけて色々触っている内に、段々と新機能の便利さにも気付く様に。
中級以上のニコン一眼レフ以外の機材愛用者には特段目新しくも無いのでしょうが、撮影モードに“ユーザーセッティングモード”が三つ用意されているのが重宝しそうです。 個人的にはそれぞれに風景撮影用・走行写真撮影用・ポートレート撮影用に事細かく機能・設定をカスタムセッティング。 撮影対象に合わせて、ダイヤル一つの操作でそれぞれの動作をいっぺんに変えられる機能は迅速で便利間違い無し! 頻繁に使う項目を、タッチパネルの“iメニュー”画面から簡単・短時間に変更出来るのも洗練されています。
本格撮影前なので、合焦性能等、郭となる部分についてはこれから確認ですが、基本的に大満足のカメラ。 数少ない心配事は、電池の持ち具合でしょうか。 あらゆるボタン操作の度に、モニターのみならず内部機構までもが作動します。 撮影・確認の利便性から、動作継続(モニター表示)時間を短くするのは不便で現実的ではないけれど、不要な時にも撮影待機状態になり電池の浪費が続けられるのは、必要な時だけスイッチオンのレフレックス機ライブビューとは違って、ミラーレスの難点と感じました。 それに伴って当然、熱を蓄積し易いのだけれど、真夏等高温下での長時間動作に影響は出ない?
心配していた モバイルバッテリー からの直接充電は、何の問題も無く作動。 未だ検証中ですが、相当回数のフル充電が出来そうな雰囲気で、長期車中泊派には嬉しい限りです。 只、この機能が生かせるのは付属の新型電池のみで、複数所有の 旧型 は従来通りの通常充電器充電が必要。
実践編
手頃な撮り直し撮影地として、中井侍と恵那へ出掛けて来ました。 前者は林道崩壊で回り道を余儀なくされて、汽車の時間には上空を積乱雲に覆われ収穫ほぼ無し。 今回の作品は後者です。
前作は2倍テレコン撮影だったので、1,4倍テレコンでの撮り直し。 割と派手な雰囲気で、スタンダードでさえ使用をためらったD850とは一変、Z7はあっさり目の自然な色調で好印象。 今回の作品は、撮影後パソコンでの編集を前提としていた今迄とは違い、ピクチャーコントロールを“風景”に変更した以外、ほぼそのままカメラ任せの画像です。 又、“置きピン”しか使わなかったピント合わせも、カメラ任せ(コンティニュアスAF ワイドエリア(L)に設定)で良い結果を得られました。
反面、一生懸命考えたつもりだった下記でも詳述の“ユーザーセッティングモード”は、使い慣れないシャッター優先オート等、使い難い面も多々あり要改善でした。 それから、画角確認でさえ電池を浪費する各動作タイマー設定も改善の余地あり。 そもそも三脚に据えてじっくり撮るカメラでは無いなとは感じました。 Zマウントの恩恵による画質最重視の選択なので後悔は全然していませんが、そう言う撮り方での電池の消費は、予想を大分超えていました。

令和元年5月4日
令和元年5月4日:17時33分頃:230mm
(Z7:AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR + AF-S TELECONVERTER TC-14E III)
令和元年5月7日
令和元年5月7日:17時33分頃:230mm
(Z7:AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8E FL ED VR + AF-S TELECONVERTER TC-14E III)
平成26年5月9日
平成26年5月9日:17時18分頃:260mm
(D800E:AF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR II + AF-S TELECONVERTER TC-20E III)
撮影には、前回の簡単なデータを書き留めて現地到着。 記憶を頼りに同じ画角を試みるもどうもおかしい・・・  帰宅後確認すれば、やはり木の成長が原因。 中々に絵になる姿なのだけれど、枝ぶりの変化か若葉が目立たず、色彩的には地味になってしまいました。 線路右上を覆っていた広葉樹も伐採されてしまったのか姿が見えず、ちょっと寂しい。
それはそうと、全国各地で増殖中の新型気動車はどうにも安っぽ過ぎ。 ローカル線の魅力だった窓の開くボックス席も廃止で・・・  汽車の時刻は年々少しずつ繰り下げになって、この時期では太陽は既に西の稜線へ沈み行く間際。 本当に最後の瞬間。 残念ながら、並行する道路に自動車が二台来てしまいました。 近々、再挑戦したいと思っています。
追伸
三日後に再訪しました。 雨上がりの澄んだ青空と、心地良い乾いた風が吹き抜ける絶好の日和。 一番格好悪い塗分けの汽車が来てしまいましたが、条件的には最高の一瞬が切り取れました。
前回の経験から、ピクチャーコントロールは“風景”、焦点対象の汽車が小さいのでオートフォーカスは“コンティニュアスAF ワイドエリア(S)”に、フォーカスポイントに逆光の被写体を捉えるので露出が変わらない様念の為“マニュアルモード”にて撮影。

 鉄路の彼方流Z7カスタムセッティング
  新機能も多々ありますが、基本的には前機種 D850の変更 を踏襲した使用感に設定しています。
  情報量が膨大な為、カスタムボタンの設定変更分のみ記載。

  Fn1:AE-L(レリーズでリセット)
  Fn2:プレビュー
  サブセレクター中央:フォーカスポイント中央リセット
  動画撮影ボタン:格子線表示
  レンズのFnボタン:AF-ON
  OKボタン(撮影モード):拡大画面との切り替え

 鉄路の彼方流Z7ユーザーセッティングモード
  U1 を風景撮影用に、U2 を走行写真撮影用に、U3 はポートレート撮影用に、各基本設定登録。
  撮影時はiメニュー画面等にて必要個所を再設定。以下に各モードの主な設定相違点を記載。

  U1:ISO100
    WB太陽光
    PCスタンダード
    絞り優先 f/8
    サイレントシャッター
    シングルAF シングルポイント/半押しAFレンズ駆動=OFF/レリーズ優先
    (オートエリアAF時の顔認識=OFF)
    フリッカー低減=OFF
    内蔵AF補助光の照射=OFF
  U2:ISO100 感度自動制御
    WB太陽光オート
    PCスタンダード
    シャッター優先 1/500s
    電子先幕シャッター
    コンティニュアスAF ワイドエリア(L)/半押しAFレンズ駆動=ON/レリーズ優先
    (オートエリアAF時の顔認識=OFF)
    フリッカー低減=OFF
    内蔵AF補助光の照射=OFF
  U3:ISO100 感度自動制御
    WBオート1
    PCポートレート
    絞り優先 f/4
    電子先幕シャッター
    シングルAF オートエリア/半押しAFレンズ駆動=ON/フォーカス優先
    オートエリアAF時の顔認識=ON
    フリッカー低減=ON
    内蔵AF補助光の照射=ON

 鉄路の彼方流Z7マイメニュー登録
  こちらもD850に準じていますが、Z7ではiメニューでの操作を基本にしますので、そこから漏れた機能
  を中心に選択しています。カスタムセッティングモードに依っては、一部をiメニューにも組込登録。

  イメージセンサークリーニング
  ピクチャーコントロール
  a7 半押しAFレンズ駆動
  d5 電子先幕シャッター
  a4 オートエリアAF時の顔認識
  a12 内蔵AF補助光の照射設定
  フリッカー低減撮影
  a11 ローライトAF
  感度自動制御
  d8 Lvに撮影設定を反映
  電池チェック

 本格的撮影前の机上設定です。実情に合わせて改善点も浮き彫りになりました。

この作品の詳細な撮影情報等をお知りになりたい方は、こちらからご連絡ください。

BILD ARCHIV 前回の一枚
平成31年4月(増刊編) ふるさとの赤い電車〈春色夏色〉

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